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登録日:2024年5月12日
以前から気になっていた「バナナのつぼみ」を入手しました。別名「バナナハート」や「バナナの花」ともいわれ、赤紫色の大きな長円錐形をしています。東南アジアでは炒め物やサラダ、カレー、スープなど野菜として利用されていますが、日本では馴染みが薄く調理法もあまり知られていません。そんな謎めいた食材ですが、初めてトライしてみました。
このつぼみ状のものは「苞(ほう)」や「苞葉(ほうよう)」「花序(かじょ)」などといい、タケノコの皮のように苞(特殊化した葉)が何層にも重なっています。食用とするのは内側の白い部分で、次々に苞を剥がしていくと、まさにタケノコのように白い可食部が現れるというわけです。また1枚剥がすごとに根元に直径2~3mmくらいの花(雄花)がたくさん並んでいて、こちらも食べることができます。
ただ、花には1本ごとに中の黒い雌しべと根元の白いヒラヒラがあり、これらはかたくて食感が悪いので取り除く必要があるとのこと。でも面倒なので、今回は大きめの花は使わず、内側の小さくてやわらかそうなものだけをそのまま使用することにしました。
さて、調理するうえで重要なのがあく抜きです。白い可食部も花もアクが強くえぐみがあるので、あく抜きは必須なのだそう。えぐいのはイヤなので酢水に1晩浸けておきました。なお、白い可食部をカットするとキャベツの芯のようになっています。そして切り方は……? 悩んだ末、細切りにして花と分けて調理することに。
レシピを参考にしたところ、花は天ぷらやフリットがおいしそうだったのでかき揚げに決定。恐る恐る食べてみたら、これが意外においしかったです。あく抜きが効いたのか、えぐみはまったくなく、食感はソフトで衣のサクサク感とマッチして、塩でも天つゆでもいけます。
そして白い可食部はニンニクと中華の素、しょうゆで味付けして炒め物にしてみました。が、それまで白っぽかったものがキクラゲのような黒っぽい色に変色し、見るからに怪しい食べ物に……。味のほうはやわらかさの中に少しシャキッとした歯ごたえがあり、主張もクセもなく普通に食べられました。でもやっぱり微妙……。エビや豚肉などと炒めると、おかずっぽくなったのかもしれません。
なお、加熱するとどちらもバナナの味や香りはしませんでしたが、加熱前に生のまま少し食べてみたところ、ほんのりバナナの皮付近の風味を感じました。
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