ハックナインの特徴

「ハックナイン」は北海道（北海道中央農業試験場）で育成されたりんごで、1986年（昭和61年）に品種登録されました。それまで北海道で誕生したりんごはなく、ハックナインが第1号となります。

果実の外観は円形から長円形で、重さは300～400g程度と大きめ。果皮は赤～赤褐色で、縞模様があります。また黄白色の果肉はほどよいかたさで歯触りが良好です。

濃厚な味と果汁の多さが特徴

ハックナインは果汁がとても多くてジューシーなのが特徴。みずみずしさに加え、甘味の中にほどよい酸味もあって豊かな味わいです。また貯蔵性も比較的よいほうです。

ちなみに、このハックナインという個性的な名前は、育成時の系統名「HAC9」から付けられました。「HOKKAIDO APPLE CLONE」の頭文字と系統番号9から、HAC9（ハックナイン）と呼ばれていて、それがそのまま品種名になったそうです。

また育成地である北海道の気候に適した品種ではありますが、果実の品質がよいため北海道以外の地域でも栽培が行われています。

ハックナインの選び方（見分け方）

ハックナインは果実が大きめなので、ほどよいサイズで重量感のあるもの、また果皮に張りを感じるものを選びましょう。

ただし、北海道以外の地域で生産されたものは着色が薄いことがあります。色づきが多少薄くてもある程度赤く染まっていれば大丈夫です。お尻の部分が緑色のものよりも黄色いほうが熟しているので、この点を確認してください。

ハックナインの保存方法

すぐに食べるなら冷暗所でも大丈夫ですが、日持ちさせたいなら冷蔵庫へ。乾燥しないよう新聞紙に包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室に入れて保存します。

時間の経過とともに食感やみずみずしさは損なわれていくので、1週間程度を目安に早めに消費しましょう。

ハックナインの食べ方

くし形にカットして歯切れのよい食感と甘味を楽しむほか、ジャムやピューレ、りんごジュースなどにしてもおいしく味わえます。酸味が物足りない場合は、レモン汁を加えてください。

「つがる」の子ではないことが判明

ハックナインの親は、品種登録時には「ふじ」と「つがる」の交雑種となっていましたが、その後の調査で父親はつがるではないことが判明しています。農研機構が行ったSSRマーカーによるDNA鑑定によると、「ふじ」×「不明」となっていて父親はわかっていません。

ハックナインの旬（出回り時期）

ハックナインの収穫時期は10月中旬頃からです。

ハックナインの主な産地

出典：農林水産省統計

ハックナインの作付面積のトップは北海道です。作付面積は約27.2ヘクタールで、70％以上の割合を占めています。2位は約6.1ヘクタールの青森県。全体の約17％でこちらも20％以上を占めています。3位は約2ヘクタールの岩手県です。

関連リンク　果物ブログ

ハックナイン

「ふじ」×「つがる」から誕生し、1986(昭和61)に品種登録された「ハックナイン」を食べました。北海道生……続きを読む